パジャマ人間

日常の思考や嗜好やなにかの感想など

感想

シドニィ・シェルダン『顔』上巻・下巻(超訳 天馬龍行)

精神分析医のジャド・スティーブンスの患者である、ジョン・ハンソンが殺された。さらに、ジャドのクリニックの受付をしていたキャロル・ロバーツが酷い拷問をされた後に殺された。事件の捜査にあたったマックグレビー警部補は、過去、相棒を殺した犯人の精…

赤川次郎『ホームタウンの事件簿』

ねえ、知ってる? “情報通”の笠井京子は帰宅したばかりの夫に話しかける。お隣に越してきた人たち、ちょっと変なのよ。 悪意のない噂が噂を呼び、ご近所をかけめぐる――。集合住宅の隣人同士をめぐる、ささやかでちょっと怖い事件を描いた傑作短編集。 「私語…

映画『この世界のさらにいくつもの片隅に』(監督:片渕須直)

映画『この世界の片隅に』では省かれていた、リンさんとすずさん、テルさんとすずさん、そして周作さんとリンさんのエピソードを『この世界の片隅に』に追加して完成させたもの。 のんきでおおらかで鈍そうなすずさんも、もしかしたら、そういう自分を演じて…

赤川次郎『群青色のカンバス』

杉原爽香、十六歳の夏。 高校生になった爽香は、ブラスバンド部の合宿で、高原に来ていた。親友の今日子やBFの明男も一緒で、楽しい夏休みになるはずだったが、好奇心少女のまわりには危険がいっぱい。謎の女性が宿舎で自殺を図り、放浪の画家が殺され、爽香…

映画『ドクター・スリープ』(監督:マイク・フラナガン)

※中途半端にネタバレあり。ストーリーの結末には触れていませんが、重要な部分に予告なく普通に触れていますので、そういう情報を目にしたくないという方は閲覧をご遠慮ください。 『シャイニング』の40年後。 あのイカした三輪車でホテル内を走り回っていた…

映画『屍人荘の殺人』(監督:木村ひさし)

※中途半端にネタバレあり。ストーリーの結末には触れていませんが、重要な部分に予告なく普通に触れていますので、そういう情報を目にしたくないという方は閲覧をご遠慮ください。 神紅大学ミステリ愛好会の会長、明智恭介と、その助手の葉村譲(主人公)は…

つづ井『腐女子のつづ井さん』全3巻

『腐女子のつづ井さん』の続編、『裸一貫!つづ井さん』が発売され、それを電子書籍で購入してしまったため、紙の本ですでに全巻持っていた『腐女子のつづ井さん』も、この機会に電子書籍のほうでも購入。自分でもなにをやっているのかわからないけど、これ…

赤川次郎『若草色のポシェット』

杉原爽香、十五歳の秋――それは、親友の死ではじまった。 「学校で会いたいな」土曜の深夜、爽香が受けた電話は、行方不明中の親友・松井久代からだった。学校へ急行した爽香は、教室で久代の死体を発見する。首に、紐が食い込んだような跡が残る死体の近くに…

映画『アス』(監督:ジョーダン・ピール)

『アス』は下記のようなテロップで始まる。 米国本土の地下には 数千キロメートルのトンネルがある アディは、夫と子どもたち(姉弟)と共にサンタクルーズの別荘で夏休みを過ごす。 アディは幼い頃、サンタクルーズに住んでおりサンタクルーズ遊園地に家族…

さくら剛『俺は絶対探偵に向いてない』

25歳の伊藤たけしは、働いていた海苔工場を辞めて以降、一年間働かず、就職活動もせず、優しい父親と多忙で家にあまりいない母親に甘えずるずると快適なニート生活を続けていた。しかし、しびれを切らした父親がたけしとは正反対な性格の兄を実家に呼び寄せ…

東野圭吾『希望の糸』

加賀恭一郎シリーズ。今回、メインで捜査にあたるのは、加賀の従弟で加賀と同じく捜査一課の刑事である松宮脩平。 とある夫婦の子ども(姉と弟)が、震災により亡くなり、悲嘆に暮れた夫婦が新たな子どもを望むところから物語は始まる。 それから十何年後。…

映画『IT/イット THE END』(監督:アンディ・ムスキエティ)

『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』のルーザーズ・クラブの面々は大人になり、デリーから出てそれぞれの生活を送っていた。当時の記憶が薄れていることを不思議に思いつつ、デリーでまた連続児童失踪事件が起こったことをきっかけに、27年後の現在、…

アストリッド・リンドグレーン『やかまし村の子どもたち』(石井登志子訳)

『やかまし村の子どもたち』は、やかまし村という自然豊かな田舎で暮らす子どもたちの、楽しい日常を描いた児童向けの小説である。 小学生のときに、好きで読んでいた。図書館に新装版が入っていたので、懐かしくなって借りてみた。 今回読んだのは、イング…

現在は手元にない懐かしい漫画を全くのうろ覚えで軽率に紹介してみる

思い付いた順。 あらすじなどはすべてうろ覚えなので、話半分に読んでいただきたい。 荻野真『小類人』 「ちゃいるど」と読む。「ちっちゃい」の「ちゃい」だった。なんか、昔からずーっといる、ずっと子どもの姿の、そういう人類の種類だったのかな。最終的…

小沢真理『苺田さんの話』全6巻

デザイナーを目指し専門学校に通う、一人暮らしの天然で美青年の臼井衣温(イオン)は、ある日ベッドの下で覚えのないリナちゃん人形を見つける。そのリナちゃん人形は動いて喋りはじめた。彼女(彼?)は地球外生命体で、いつの間にかこの地球のこの部屋に…

工藤直子『ともだちは海のにおい』

以前、『ともだちは緑のにおい』の感想を書いた。 pajama.hateblo.jp こちらの『ともだちは海のにおい』は『ともだちは緑のにおい』より先に出版されていた姉妹本である。小学生の私は、『ともだちは緑のにおい』から先に読んでいたので、大人になった私もそ…

小坂理絵『とんでもナイト』全3巻

フツーに恋愛したい女子高生、屋敷カンナ。だけど、超過保護なパパが、娘に男をちかづけまいと、ボディーガードロボットをつくっちゃったの!!大ヒットのロボットコメディー。 『とんでもナイト』1巻裏表紙より 元気で心優しい女子高生カンナと、カンナと接…

映画『ポラロイド』(監督:ラース・クレヴバーグ)

ある女の子が友人と遊んでいたところ、ママの遺品の入った箱の中にポラロイドカメラを発見する。ママはそのポラロイドカメラをオークションで手に入れたらしい。箱の中には、亡くなる少し前のママの写真も入っていた。女の子は友人に、そのポラロイドカメラ…

工藤直子『ともだちは緑のにおい』

女の子が複数人登場し、ただただキャッキャウフフしている日常系アニメが好きである。 「空気系」ともいうらしい。先程ググっていて知った(空気系 - Wikipedia)。 最近でこそあまり観ていないが、以前はそういうアニメばかり観ていた。「お姉ちゃんは萌え…

大好きな川野乃梨作品『がんばれ!男のコ』

川野乃梨先生は、コミック雑誌『りぼん』や『りぼんオリジナル』『りぼんびっくり大増刊号』などにおいて90年代あたりに活躍された漫画家さんである。 長い連載を持つような爆発的に人気な作家さんというわけではなかったが、川野先生の読み切り漫画やシリー…

大山淳子『あずかりやさん 彼女の青い鳥』

シリーズ三作目。 盲目の青年が営む「あずかりや」。一日100円でなんでもあずかってくれる不思議なお店に訪れる、人や物の物語。 『あずかりやさん』シリーズは、しゃべらない「物」や、あずかりやを訪れる人が語り手になることが多い。 「ねこふんじゃった…

映画『蜜蜂と遠雷』(監督:石川慶)

若手ピアニストの登竜門といわれている芳ヶ江国際ピアノコンクールに挑む、四人のコンテスタントの物語。 かつて天才少女と呼ばれていたが、母親の死をきっかけにコンクールから遠ざかっていた栄伝亜夜。 年齢制限ギリギリでコンクールに挑む社会人(楽器店…

岩館真理子『アマリリス』全5巻

旅行雑誌の編集部で働く男性、赤井さんと、赤井さんの元同僚で現在は花屋の店長をやっている女性、桃田さんのラブコメ。お互い気になりつつも、意地を張ったり外部からの邪魔が入ったりでなかなかくっつかないふたりの様子をいつまでも楽しく眺めていられる…

桐野夏生『東京島』

アナタハン島事件をもとに書かれた小説。 世界一周クルーズの最中に嵐に巻き込まれ、無人島に流れ着いた清子と夫の隆。その後、きついアルバイトから逃げてきた日本人の若者たちや謎の中国人たちが次々と無人島にやってくる。清子以外は全員男性だ。彼らは、…

次巻が待ちどおしい漫画たち(や行)

現在読んでいる続刊中の漫画たちを、整理がてら、さらっと紹介したい。五十音順で少しずつ。 完結したらまた改めて感想を書けたらいいなと思うが、予定は未定。 星海ユミ『ヤンキーショタとオタクおねえさん』1~5巻(以下続刊) 愛川龍桜(りゅうおう)くん…

映画『アナベル 死霊博物館』(監督:ゲイリー・ドーベルマン)

女の子の姿をした、アナベルという人形には、おそらく悪魔が憑いている。悪魔は通常、物には憑りつかない。狙いは人間である、と結論付けた悪魔研究コンサルタントのウォーレン夫妻は、この危険な人形を持ち帰り、「ウォーレン家の博物館」と呼ばれる保管庫…

櫛木理宇『ホーンテッド・キャンパス 秋の猫は緋の色』

続けて読んでいる大好きなシリーズ。もう15冊目なのか。 大学祭前。キャンパス内は浮かれた空気だが、オカルト研究会には相変わらず恐怖の依頼が。「彼女の体の痣が、人面瘡になってしゃべり出した」――ほか、頻発する放火現場に現れる猫と、「猫の幽霊が出る…

池野恋『ときめきトゥナイト』全30巻

とっても平たく説明すると、人間界で暮らす魔界人たちの話。 1~16巻 ヒロイン蘭世編 人間界で暮らす魔界人、江藤蘭世(ランゼ)は吸血鬼と狼女のハーフ。だけど、いまはまだ普通の女の子。中学校に通って人間の男の子、真壁俊に恋をしている。 蘭世も魔界人…

今村夏子『むらさきのスカートの女』

近所をうろついているむらさきのスカートの女。彼女は子どもたちから罰ゲームの対象とされることもしばしばあるような、街によくいるちょっと変わった人であるように描かれる。そんなむらさきのスカートの女と友だちになりたいあまりに、むらさきのスカート…

ひよどり祥子『死人の声をきくがよい』全12巻

死んだ人間の姿が見える特異体質の男子高校生、岸田純は、ある日、行方不明になっている幼なじみの早川涼子の姿を見てしまう。彼女がすでに死んでしまっていると悟った岸田くんは早川さんの霊に導かれて、命の危険に晒されながらも彼女の遺体を見つけること…